刺客までいたトヨタ自動車の買収劇

 05年9月11日の衆院選では自民党は反郵政改革の議員の選挙区には軒並み刺客を立てた。ミサワホームの買収劇でも刺客がいた。

ミサワホームが05年度の中間決算の修正を発表した04年12月7日に、三井物産の元副会長だった堀野和夫氏と元取締役福岡支店長が訪ねて来た。堀野氏は三井物産の懸案だったIJPC(イラン・ジャパン石油開発)の処理で、当時の八尋俊邦社長(故人)を助けて活躍した。堀野氏は奥田硯・トヨタ自動車会長と親しく、北米で自動車を売りまくった仲と言う。奥田会長を「奥田」と呼べるのは堀野氏だけと言われるほど親しい。

 三沢氏の親しい人が堀野氏を紹介してきた。
 堀野氏は
 「産業再生機構にいれることは無い。トヨタ自動車が単独で買収することは無い。三菱商事、トヨタ自動車、イオンがそれぞれ10%出資する。人事についてまだ決まってないので12月22日まで待ってほしい」
 と言った。

 この時期は産業再生機構を使ってトヨタ自動車が買収すると言われていたので、三沢氏はホッとした。三沢氏は豊田章一郎・名誉会長、奥田会長に礼状を書いた。

 ところが、その後、なんの連絡も無いうちに12月28日に産業再生機構に入ることが決まってしまった。

 豊田自動車と三井物産とは関係が深い。章一郎・名誉会長の夫人は三井家からきているほか、長男の章男副社長の夫人も三井物産の副社長をした田渕氏の娘である。

 こうしたことから考えると、豊田自動車の買収に反対している三沢氏をだますための刺客だったのではないか、という推理も成り立つ。
 三沢氏のところには、その後堀野氏は訪ねてこない。三沢氏によると国土交通省は11月16日にミサワホームの産業再生機構入りは内定していた、と言う資料がある。

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