どうしてトヨタ自動車は値切るのか?

 トヨタ自動車は豊田章一郎名誉会長が実質的に始めた住宅事業について、なんとか形をつけたいということで念願のミサワホームを手に入れた。そのやり方についていろいろ問題が出て国会でも民主党の辻恵・前議員が質問したほどである。トヨタ自動車のやり方で関係者が怒っているのは、連結決算で1兆円もの税引き後利益を出し日本一の儲け頭なのにあらゆることで金を出し渋っていることである。

 ミサワホームを買収するならミサワホームがやっていたゴルフ場の会員に対してきちんと預託金を払うべきである。三沢千代治氏はゴルフ場の会員に対して「預託金はきちんと返す」と約束したことから、05年6月の株主総会に出て、ミサワホームの役員にはきちんと清算するように言った。

 また、地銀に対しても70行に対して350億円の債権の切捨てをした。こうしたことは産業再生機構に入った以上は、トヨタ自動車の責任ではないだろう。しかし、トヨタ自動車の奥田会長は再生機構入りを執拗に訴えてきた。

 三沢氏は終始、産業再生機構入りに反対していたが7人の「侍」によって産業再生機構入りが、決まってしまった。日本一の会社のトヨタ自動車がやることではない、という声が消えないのはこの辺にある。

 トヨタ自動車としては、コストを少なくして企業買収するのは当然でもある。しかし、住宅産業というものは自動車を作るのとは違う。三沢氏がトヨタの買収に反対したのは、文明と文化の違いである。今までのトヨタ自動車のやり方では消費者がついて行くかどうか、であろう。1軒1軒手作りの住宅は自動車を売るのとはやり方が違う。それを今まで通りのトヨタ自動車、トヨタホームでやっていたやり方では抵抗が出るだろう。

 トヨタ自動車のミサワホームの買収で、新しいやり方が始まっているが、なかなか思うようにならない。トヨタ自動車の今までの発想が変えられないことだろう。その上にゴルフ場の会員とのトラブルや、地銀への債権切捨てなどの恨みをどう処理していくかも、これからの問題であろう。

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