ビック3の倒産がささやかれる中で中国でも販売不振

 米国のGM、フォード、クライスラーのビック3に倒産説が出始めている。2年ほど前から各社とも赤字の決算を続けてきて、経営危機が叫ばれてきた。GM、フォードともにガソリンの値上げと金融危機で経営が一段と厳しくなってきた。自動車産業は映画産業とともに米国の象徴的な産業である。そのためにビッグ3のCEO(経営最高責任者)は米国議会に金融の支援を要請した。民主党のオバマ・次期大統領は自動車産業が集まっているシカゴ出身だけに金融支援に前向きである。しかし、共和党の議員の中には「自社の所有の飛行機でワシントンに乗り込んでくる経営者に対して援助する必要があるのか?」と厳しい意見も多い。議会は3社に対して経営計画の見直しを要求して11月は仕切りなおしになった。こうした中で3社の経営状況は金融危機が深刻化してゆくとともに厳しくなってきており、資金繰りがつかづに倒産するのではないか、という見方も多くなってきた。

 ビック3の中国の売上げは減少
 経営不安がささやかれてから中国でのGMなどの車の販売は落ち込んでいる。上海GMは08年10月の新車の販売台数は3万2661台と昨年同月と比べると9・6%の減になった。長安フォードマツダは昨年は2万60台と8位の地位を占めていたが、08年は10位から転落した。中国の消費者は「いつ、つぶれるかわからない会社の車は買えないよ。故障した時のアフタサービスも心配だ」と話している。
こうした米国のメーカーの凋落に対してトヨタの一汽トヨタ(天津、長春、四川)は08年10月は3万1253台と昨年同月に比べて52・4%の増加になった。東風日産も3万2257台と前年同月に比べて55・2%の増加になった。
 米国のメーカーの苦戦を尻目に日本や欧州のフォルクスワーゲンなどは販売を伸ばしている。しかし、トヨタ自動車の中国担当の佐々木昭専務は「業界を取り巻く環境は厳しかったが、中国での販売実績は昨年を大きく上回ることができた。しかし、当初見通しの年間70万台から60万台に引き下げる。それでも前年に比べて20%の増加である。中国は成長市場であるのは間違いない。これからも力を入れてゆく」と11月に開かれた広州モーターショーの会場でこう話した。

 ビッグ3にどう対応するトヨタ自動車
 トヨタ自動車は現在、GMとカリフォルニア州フリモントで合弁で「NUMMI」という会社を84年2月に設立して、GMとトヨタ車の生産と販売をしている。資金繰りに苦しんでいるGMは資本金の買取を要求してくるのではないか、と見られている。そうした事態になればトヨタ自動車は買取に応じて100%の会社にするものと見られる。そのほか、GMとしては操業停止する工場や従業員の面倒を見るような要求も考えられる、という。中国市場は成長産業なのでGM、フォードともに現在のところは引き上げることは考えられない。
 

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