米国の金融不安で中国の自動車生産減少

トヨタ自動車は8月28日に都内のホテルで開いた経営説明会では、中国を含むアジアや中南米・オセアニア・アフリカ・中近東など新興国の販売台数については増えるという見通しを発表した。ところがその後、米国ではサブプライムローン(低所得者向けの高い金利の住宅ローン)の証券化化の影響で、証券大手のリーマン・ブラザーズの破綻や保険グループのAIGの経営危機が明るみになり、これが中国にも影響してきた。いまや中国は米国との貿易では日本を抜いてトップになっている。米国には安い中国の食料品や衣料品などが流れ込んでいる。
 こうした関係になっているところに昨年夏からのサブプライムローンの問題で、貿易にもかげりが出てきた。さらに北京オリッピックも終わったことで、自動車などの耐久消費財の売れゆきが落ちてきた。前回のこのコラム(17回)では中国全体の8月の自動車市場の具体的な数字を出した。
 トヨタはこうした経済状況を見て、広州トヨタで9月から減産を始めた。広州トヨタでは06年5月からカムリを年20万台生産体制を敷いてきた。このラインの生産速度を落として1割ほど減産する。創業して2年の工場で減産するのは初めてのことである。トヨタだけでなくマツダも8月から2カ月の減産を始めている。
 米国に次いで1000万台の自動車が販売されている中国市場での減産体制で、世界では石油で潤っている中東しか増産体制をとっているところは無い。特に最大の自動車市場である米国で底なしの金融不安が続いているためにトヨタも3工場の減産を始めているが、この程度では収まらないのではないか、という悲観的な見方が出てきている。9月16日に創業100年を迎えたGMのリチャード・ワゴナー会長はは米国政府に対して経営危機のために業界全体で250億ドル(約2兆7千億円)の低利融資を要請している。
 しかし、米国政府は保険会社のAIGへの支援で精一杯でありGMなどの自動車メーカーへの支援は難しいと見られている。そうした中でGMなど米国メーカーが中国市場でどのような販売政策を取ってくるのかが注目されている。

 トヨタウェイ2001「Respect」
 トヨタの人作りのバイブルであるとトヨタウェイ2001の「Respect」についてみてゆく。
 「他を尊重し、誠実に総合理解に努め、お互いの責任を果たす」
 企業は、付加価値の提供により、お客様やその他のステークホルダーに満足していただき、そのお陰で対価(利益)を得て、存続していることを自覚しなければ成らない。
 「いかなる大企業といえども、社会の好意ある支援が無ければ発展はおろか、存続すら危うくなる」(豊田英二)
 「一にユーザー、二にディーラー、三にメーカー」(神谷正太郎)

 
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