GMなどビック3が大震動

トヨタの中国戦略 GMなどビック3が大震動


 米国の4番目の証券会社のリーマン・ブラーザーズが倒産したことによるショックで、NY株は8千ドル台に下がり、その影響で日本の東証の株価も日経ダウで8千円台に落ち込んでいる。日本の場合は既に不良債権処理の経験があり、現在の段階では米国に対して指導できる立場である。三菱UFJフィナンシャル・グループは米国第二位の証券会社のモルガン・スタンレーへ90億ドル(約9千億円)の大型出資をする。モルガン・スタンレーの株価が大幅に下がっていることで大詰めの調整をしている。出資するのは間違いないだろう。日本の銀行が米国の証券会社に出資することは一昔前には考えられなかったことである。それだけ日本の銀行は強くなったということでもある。
 自動車でもそうしたことがいえるだろう。米国の100年の歴史を持つGMが金融不安を材料に株が売り込まれて、経営危機に追い込まれている。18回でも書いたがリチャード・ワゴナー会長は政府に対して資金援助を要請している。トヨタはGMとは84年12月に折半出資でカリフォルニア州に「NUMMI」を作り、年間37万台の車を製造している。そのGMが経営危機になっており、「NUMMI」がどのようになるかが、焦点になっている。
 一方でビッグ3のクライスラーもダイムラーベンツと合併を解消して現在は筆頭株主はサーベラス・キャピタル・マネジメントである。サーベラスは日本でもあおぞら銀行や国際興業の大株主になっている。このサーべラスがGMに対して、クライスラーの買収を働きかけていると報じられている。サーベラスは日産・ルノーにも声をかけているといわれており、GMに決まるかどうかは不明である。しかし、本体が株が売り込まれ政府に支援要請しているところが、こうした買収の候補になることはいかにも米国らしい。
 トヨタはフォードとの関係も強い。戦前は提携話が3回ほどあり、戦後もあったがいずれもうまくいかなかった。豊田英二相談役(元社長)は若い時にフォードに留学して技術の勉強をしたこともある。このフォードがマツダの株を約20%売却することを検討している。住友商事や伊藤忠商事が引き受けるのではないか。といわれている。今までの関係からするとトヨタにも話が来てもおかしくは無いだろう。
 こうした米国のビッグ3の動きは中国の自動車産業にも響いてくる。特にGMやフォードは中国ではシェアが高い。経営が厳しくなれば中国から引き上げることも考えられる。トヨタは08年のレクサスの世界販売が13年ぶりに前年割れになる見通しである。レクサスの販売の6割を占める米国の不振が響いている。今まで右肩上がりであった中国でのレクサスの売り上げも減る見通しである。世界中が暗い話が多くなっている。そうした中では日本はましな方かもしれない。 
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