熊本地検がトヨタ歴代3部長を不起訴処分

傲慢なトヨタ自動車の対応と書かれた06年7月の熊本県警のトヨタ自動車のリコール担当の歴代3部長の送検は、07年7月13日に熊本地検は不起訴処分にした。この事件はこのコラムでも書いたが、04年8月に熊本県菊池市の県道で男性(24)がトヨタ自動車のハイラックスサーフワゴンを運転中に突然ハンドル操作が出来なくなり対向車と衝突して男性5人が衝突した。ハンドルの動きを前輪に伝える部品「リレーロッド」が折れて制御不能に陥ったのが原因であった。同社には88年12月のモデルチェンジ以降に販売店から5件のリレーロッドが折れる事故が報告されていたので96年6月以降に製造した車は強度を増した改良品を使っていた。このために熊本県警は「事故は予見できたので、リコールすべきであった」として06年7月11日にトヨタ自動車の2人の品質保証部長と「お客様品質保証部長」の現職と元職の3人を業務上過失傷害容疑で熊本地検に送検した。
 この日トヨタ自動車は「3人の歴代の部長の対応には誤りはなかった」という紙を記者クラブに投げ込んだだけであった。トヨタ自動車は04、05年とリコールが急増していたこともあって、この対応は「傲慢である」という批判が出ていた。
 熊本県警の送検を受けて、国土交通省も「トヨタ自動車内のトラブル情報の共有などが不十分だった結果、リコールが遅れた」と判断した。7月21日には岩崎貞二自動車交通局長がトヨタ自動車の滝本正臣副社長(品質担当)を呼んで業務改善命令書を手渡したほどである。滝本副社長は「真摯(しんし)受け止め早急に改善策を報告する」と述べて、8月4日に報告した。
 熊本で起きた事件だけに東京では大きく報道されずに不起訴の報道も日経が7月3日に特ダネで「トヨタ元部長ら不起訴へ 熊本地検RV欠陥放置事故 リコール義務問えず」と報じたのが最初である。その後に7月10日から13日までに朝日や読売などが報じた。
 トヨタ自動車は不起訴の決定を受けて「事故にあわれた方々に、心よりお見舞い申し上げます」とした上で「引き続き、更なる品質向上に取り組んでまいります」というコメントを出した。トヨタ自動車はリコールも減ってきており、この不起訴でほっとしている。 
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